漢字「口」(サイ)の祖型、ついに発見か?
みなさん、お元気ですか? 出張車検.comの松山です。
あまり大きな声では言えませんが、記事主は漢字「口」(サイ)の素材は、しゃれこうべと考えています。
漢字「口」(サイ)の材質・素材(material)は、しゃれこうべ
https://www.rescue-119.jp/news/archives/1400
その「口」(サイ)のルーツともいえそうな髑髏杯が、5000年前の良渚文化(りょうしょぶんか)の遺跡で発見されました。
日本の新潟医療福祉大学らの研究チームによる研究の詳細は2025年8月26日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されています。※実際の発掘調査は2010~2011年のようです。
※発見された髑髏杯を、個人的な解釈で、漢字「口」(サイ)の祖型だなんて言っているのは、たぶん記事主だけなので、他の人に大きな声で言わないでくださいね。
以下は良渚遺跡群美人地遺跡から出土した、また別の人骨になります。論文によれば「普通の状態ではこのような出土状態は考えにくい。何らかの人為的な力が加わっている可能性がある」。とされます。
上図は後頭骨が欠損しており、下図は前頭骨が欠損しています。厳密には、まだ1700年後の「口」(サイ)の完全体にはなっていません。※2枚の画像を重ねると、後年の甲骨文字「口」(サイ)になります。
「口」(サイ)は3300年前の殷王朝時代に突然出現したわけではなく、少なくとも5000年前には、人為的加工を施した祖型が存在していたことになります。当記事では、それまで当たり前に存在していた「頭部に霊的な力が宿るという信仰」が、殷王朝の甲骨文字によって可視化されたと解します。
ところで古代東部ユーラシアにみられる「生首信仰」(頭部に霊的な力が宿るという信仰)ですが古今東西世界全般にみられます。
例えばイージス艦のイージスとはメデューサの首です。最新鋭の艦艇名に採用される程「生首信仰」は今もなお人々の心に残ります。
5,000 years ago, Stone Age people in China crafted their ancestors’ bones into cups and masks
https://www.livescience.com/archaeology/5-000-years-ago-stone-age-people-in-china-crafted-their-ancestors-bones-into-cups-and-masks
Neolithic Chinese culture artifacts show systematic human bone modification
https://phys.org/news/2025-10-neolithic-chinese-culture-artifacts-systematic.html
元論文
Worked human bones and the rise of urban society in the neolithic Liangzhu culture, East Asia
https://doi.org/10.1038/s41598-025-15673-7
良渚遺跡群美人地遺跡から出土した人骨の形態と特徴
https://repository.nabunken.go.jp/dspace/bitstream/11177/8008/1/BB20974260_055_064.pdf
市販書籍
- 書籍名: 『河姆渡と良渚:中国稲作文明の起源』(2020/12/14)
- 共著者: 澤田純明・鵜澤和宏
- 担当章の著者: 中村慎一・劉斌
- 内容: 良渚遺跡群から出土した特異な加工人骨群
- 掲載ページ: 317-321ページ
- 出版社: 雄山閣